佐藤 邦子
<エピソード>幼いころ通った近所の小さな音楽教室が、私のリトミック人生の原点です。小さな子どもから高校生のお兄さんお姉さんまでが通うそのお教室では、ピアノやソルフェージュ、楽典、合奏、リトミックなどをさまざまな先生が個人やグループで教えており、私はその先生方や同年代の友達、また異年齢の人達との関わりながら音楽を学ぶという非常に恵まれた環境で育ちました。習い事という意識はほとんどなく、毎週遊びに行くといった感じでした。小学校、中学校、高校時代そして大学生になってからも子どものリトミッククラスのお手伝いとして通っていたので、私にとってリトミックは特別な教育というより、生活の一部といった感覚でした。そんなわけでリトミックを専攻とする音楽大学への入学も、ジュネーヴのダルクローズ学院への留学も自分にとってはごくごく自然な流れでした。その流れは一度も止まることなく現在に至っています。
リトミックが年齢や障害を問わず、さまざまな人々の成長やよりよく生きることの助けになることを心から願っています。私が経験してきたことを少しでも皆様にお伝えし、共有できればと思っております。
<プロフィール>
国立音楽大学教育音楽学科第Ⅱ類卒業
ジュネーヴ ジャック=ダルクローズ学院卒業、ダルクローズ・ライセンス取得
東京家政大学子ども学部子ども支援学科准教授
日本ジャック=ダルクローズ協会常任理事
日本ダルクローズ音楽教育学会理事
幼児音楽研究会、日本音楽教育学会、日本保育学会、日本音楽療法学会会員
【著書】
(共著)『‟体を楽器“にした音楽表現 リズム&ゲームにどっぷり!リトミック77選』明治図書
(共著)『アクション&ビートでつくる 音楽鑑賞の授業』明治図書
(共著)『世界の歌を遊ぶ リトミック・ゲーム67選』明治図書